2008年2月8日金曜日

最近・・

他のメディアのアーティストたちともっとコラボレーションしたい・・という気持ちが強くなった。今までだって Leah Stein をはじめ数多くのダンサーたちと共演してきたし、他のメディアの人たち、たとえば演劇人や美術家、パフォーマンスアーティストや詩人などとも結構仕事をしてきた。だがその反面ここ2年ほどはなぜか音楽に集中しようとしてきた面もある。結果から言ってしまうと、音楽だけに集中してやってゆく・・という方法に芸術的限界を感じ、自分が音楽一本に集中しようとすればするほど壁にぶち当たっている感じが強まってくるのだ。音楽のエキスパートとなるために腕を磨いてゆく過程で、僕の視野は逆にどんどん狭まり、息が出来なくなってゆく。音を追いかけようと躍起になればなるほど、音は僕の手から逃げてゆくのである。だからコンサートをしても全体的な満足感は得られず、下手をすると自己嫌悪とフラストレーションの波に押されて動けなくなってしまう場合だってある。僕はそんな経験をすることで、再び他のメディアとのコラボレーションに芸術的、精神的突破口を求め始めるようになったのかもしれない。僕は今まで音楽以外のメディアからいろいろなことを学び、それを糧として音に向かいなおすことで、音楽の、そして音楽家としての根本的な「ありかた」を追求してきた。音楽だけやっていたのでは決して学ぶ事の出来ないこと、たとえば舞台におけるこころ(意識)とからだ(身体)、音を出す自分(自己)の存在性や音を生む動き・・といったもの。詩や神秘哲学から学ぶ「ことば」のちから・・。そういった要素に最近再び強い関心を示すようになったのだ。そしてそれらの要素を「自由即興」という方法の中でとことん広げてみること・・音の限界を前方に無理やり押してゆくのではなく、音自体がもっと自由になれるような自分の舞台上でのありかたそのものを変革してゆくこと。新しい音を鬼のように追及するのではなく、自分自身の新しいありかたの中に新しい音が自然と動き出す、そのきっかけをあたえてあげること。そういったことのために他のメディアとのコラボレーションからもっともっと学びたい・・と強く願うようになった。これが今年の僕の音楽家としての抱負である。